2021年10月7日の22時41分、千葉県を震源とする、関東直下の地震が発生しました。

10月 8, 2021

 耐震改修をともなう建築再生を生業とする自分自身も、とても、不安な気持ちで、揺れがおさまるのを待っていました。今回の地震は、東京でも震度5弱を記録し、とても長い時間、揺れが続いていたと感じました。自宅は新耐震の構造基準で設計された建物であるし、地盤も良く、高台にあるので水の恐怖はないだろうと思いながらも、もし、仮に、建物が崩壊した時には、窓際はあぶないから建物中心よりに避難しておこうととか、家具が倒れると危険なのでどの家具を支えれば怪我はしないだろうかとか、テレビをつけると直下型と言っているので津波は発生しないなとか、東京の人はこれくらいの地震は怖くないのかななど、いろいろなことを考えながら、長い揺れがおさまるのを待っていました。

 建物の安全性を確保することは、とても重要なことだと改めて実感しました。私は九州福岡の生まれで、2005年の福岡県西方沖地震を経験するまでは、地震を一度も経験したことがなく、上京後、東京で頻繁に起こる小さな地震にも、今も全く、慣れることができません。

 新耐震基準で設計されて、新築時から住んでいる現在の自宅でもこのように怖さを感じるということは、旧耐震基準で設計された建物の利用者は、今回の地震を、私が感じた怖さ以上に感じたことだと思います。建物の安全安心が大切だと思いながら、通常時の利用においては、バリアフリーや雨漏りなどの安心の部分に目がいきがちですが、やはり、建物の安全性、すなわち、建物の耐震性能の確保の必要性がまず前提となるのではと感じた次第です。

 大袈裟な表現になりますが、私のできることや私の持っている知見で少しでも、日本全体の安全安心に寄与できればと思いました。いつ、大地震が発生するかは誰にも分かりません。大地震の発生する可能性が低いとされている地域でも発生することが体験的にも近年の地震発生状況を見ても分かっています。福岡は地震が起こらないと言われていましたし、福岡の建物所有者は、地震保険にはほとんどの方が加入されていなかったと思います。できるうる限りの対策を講じておく必要があると感じました。

みなさま、どうか、ご安全に。

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