4月15日、東京工芸大学において、今年度前期の4年生を対象とした建築生産2の講義を行なってきました。東京工芸大学では対面での講義となります。毎年、1桁人数が受講すると聞いていたのでアットホームな雰囲気で授業を進めることを想定していたのですが、履修者は38名といつもの4倍以上でした。 授業開始前に、森田芳朗先生の構法研究室にうかがい、森田先生と研究室の学生さんと話をしました。学生さんも昨年度は、全ての講義やゼミなどもオンラインであったとのことで、ちょっとした雑談なども含めて、私自身もみなさんと対面できて嬉しかったのですが、学生さんも喜んでいるようでした。 目黒の自宅から、片道約2時間かかる厚木キャンパスまでは、やや距離がありますが、それでもやはり、対面授業はいいですね。対面授業のためなら、一生懸命、通学します(笑)。学生さんの雰囲気がダイレクトに伝わるので嬉しいです。 また、武蔵野美術大学の2年生を対象とした建築構法の講義も、今週、4月13日から始まっています。こちらは、昨年度と同じく、オンラインでの講義となります。こちらは、約90名の受講者がおり、コロナ対策のために座席の間隔を空けなければならないため、教室が確保できずに、オンライン講義となっております。 どちらも講義もしっかり準備をして、講義をしていきたいと思います。これから、半年間、よろしくお願いいたします!
本日、4月12日、敬愛する構造家の金箱温春先生から「ディテールから考える構造デザイン」の著書の謹呈を受けました。 謹呈いただき、大変ありがたく感じています。金箱先生からいただきました著書を興味深く拝読させていただきます。改めて、しっかりと、拝読させていただきますが、まずは、著書のご出版についておめでとうございますとお伝えさせていただきました。みなさまにも、先生の著書の魅力を伝えたく、投稿させていただきます。 これまでも、金箱先生の著書を勝手に拝読しておりましたが、本著書は、先生から謹呈いただきました。私が前職時代に担当者として携わらせていただいた「浜松サーラ」という耐震改修プロジェクトが、先生の著書の一部に取り上げていだたいており、大変、嬉しく思っています。浜松サーラの、当時、金箱事務所の当物件の担当者であった木下さんにも大変お世話になりました。改めて、感謝を申し上げます。(耐震補強の基本方針を決めたあの日は、とても、刺激的でした。) これまで、金箱先生には、前職時代に、浜松サーラだけではなく、多くのプロジェクトのご相談をさせていただき、温かくご相談に耳を傾けていただきました。これまで、金箱先生から多くのことを学ばせていただき、私の耐震や構造に対する思考過程は、おおよそ、先生からのご指導から形成されています。師匠である青木茂先生もいつも言われていますが、私にとっても、その後の建築に向き合うにあったての、大切なとてもありがたい出会いだったと、勝手ながらに思っています。 意匠設計者としても、建築の各部(ディテール)の研究者としても、特に、意匠と構造の取り合うディテールについて、学生さんなど、いろいろな方に先生の著書の魅力を伝えていくことができればと考えています。本書は、建築家を志す方の必読書だと思います。 先般、前職時代に担当していた協働会館というプロジェクトの竣工後対応をおこなう際に、協働会館の金箱事務所の担当者である辻さんから、恐縮ながら、金箱先生の建築家と関わるスタンスをお聞きさせていだきました。 「建築家は、いけるとこまでいってみたい。」 建築家にとって構造家の言葉の重みは大きなもので、面倒な要望をお願いすることばかりでしたが、いつも拒否をすることなく聞き入れてくださり、心の支えになっていました。私の考えることについて、まずは、お聞きいただき、限界まで意向を汲んでいただけることなど、まさに、先生の言葉の通りです。おそらく、私含めて建築家は、いつもこういう心理で建築に向き合っていると思います。金箱先生とご一緒に協働させていただき、世界が広がったと、勝手ながら思っています。 金箱先生には、これからもご迷惑をおかけいたしますが、引き続き、ご協力とご教授をいただけますとありがたいと思っています。 今後とも、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
インテリアプランナーと呼ばれるインテリア設計者のための資格があるのですが、その令和3年度に資格を更新される方のための、講習テキストを執筆いたしました。今年で4年目となりますので、執筆も4冊目となります。 執筆はテキスト制作の委員である、東京都市大学の小見康夫先生からお声かけをいただいたのですが、その際にも、インテリアの分野における建築再生について執筆してほしいとの依頼がありました。改めて、小見先生には感謝を申し上げます。テキスト全体を拝読しましたが、リフォームや設備を含む改修などを含めた建築再生に焦点を当てた内容も多く、これらの分野の関心の高さがうかがわれます。 私が担当する項目は、構法の分野となります。耐震改修を伴う建築再生とインテリア設計と題して、テキストを執筆しています。耐震改修をする場合にもインテリア設計をする必要がありますので、耐震補強や躯体補修に関しての知識を習得してほしいとの思いで執筆しています。また、インテリア設計の内容によっては、建築基準法や消防法などの関係法令に関わる計画をする場合もあるため、着目すべき要点なども執筆しています。 建築再生は、新築と施工の手順が異なり、既にある建築部材を活かしながら、取り合いや納まりを調整する必要があります。既存の設計図があったとしても、必ずしもその通りに施工されてないこともあり、それを考慮したインテリア設計を行う必要もあります。このよう対策を事前に講じておくことを、「にげ」をとると言うのですが、その工夫の仕方なども書いています。 新築にない、不確定な要素が多いことが建築再生の特徴ですので、そのことを理解してほしいとの思いを込めて執筆しました。これからも建物の長寿化はますます必要になると思いますので、その技術向上ために、日々、自らも最新の知識や技術を習得して、知見を深めていきたいと思います。
2021年4月1日、武蔵野美術大学の造形学部の建築学科において、非常勤講師に着任いたしました。前期、学部2年生を対象とした「建築構法」の指導をおこないます。全13回の授業となります。 合わせて、武蔵野美術大学大学院の造形研究科デザイン専攻の建築コースにおいても、後期、大学院の1・2年生を対象とした「建築構法特論」の指導をおこないます。全13回の授業となります。 源愛日児先生の退官にともない、源愛日児先生から後任を仰せつかりました。本学において、学部大学院を通じて建築構法・建築生産分野の指導をするのは、私のみとなり、大変、重責を感じています。 また、本講義は建築構法において、主体構造や各部構法を学ぶための座学だけではなく、美術大学らしく、ディテールの習得を目指した設計演習が建築構法の講義の中にあるのが特徴です。「デザインと建築構法は連動する。」深尾先生が言われていた、建築構法を教える者は設計ができなくてはならないという教えを胸に、学生さんと向き合っていきます。前期は、オンライン授業となります。後期は社会状況を鑑みて、改めて、判断することになります。 お声がけいただいた武蔵野美術大学と源愛日児先生に感謝を申し上げるとともに、本講義に対して真摯に取り組む所存です。
2021年4月1日、東京工芸大学の工学部・建築学系の建築コースにおいて、非常勤講師に着任いたしました。前期、学部4年生を対象とした「建築生産II」の指導をおこないます。全13回の授業となります。本学は1コマが90分ではなく、110分授業で、全ての授業は対面授業となります。 本講義は、全授業において、建築再生の設計プロセスの指導をおこないます。建築生産の分野においても、建築再生への関心が高まっており、建築再生の用途・目的別に、企画調査・再生設計・施工時に着目する要点を解説いたします。 言うなれば、「建築再生学」を指導するような講義であり、建築再生が重要と考える自らの理念と授業方針が一致した、とても意義深い講義になるのではないかと考えています。 お声がけいただいた東京工芸大学と森田芳朗先生に感謝を申し上げるとともに、本講義に対して真摯に取り組む所存です。