6月15日、本学の敷地内にある文化学園服飾博物館で今日から行われている、「型染〜日本の美」という衣服の展覧会を観に行きました。 学内の教職員に向けての案内メールが届き、せっかく、ファッション分野が中心の大学に着任しましたので、この展覧会に行ってみることにしました。入り口の受付の方に入館料を支払おうと声をかけたのですが、本学の学生さん?などと言われ、あ、いや、違うんですと少しウロタエましたが、(分かるでしょと思いながらも)造形・建築の教員であることを伝えたところ、無事に?入館することができました。 型染とは、紙や木の型を使って布に文様を表す染織技法のことで、模様配置や反復の諧調など、建築の表現方法の学びにもなりました。内部空間は江戸時代から現代に至るまでの時系列に沿って4つの時代に分類し、それぞれの時代の特色や実物が分かりやすく展示されていました。内部の展示空間は展示物を痛めないために薄暗く雰囲気がありますが、撮影不可でしたので、実際の展示物は現地でご覧ください。 個人的にはあまり着物は馴染みがないのですが、祖母の形見がたくさん実家にあったことを記憶しています。建築屋としては、以前、愛知県で出席した安全祈願祭で施工会社である岩部建設さんが、お揃いの印半纏(しるしはんてん)を着ていたことを思い出しました。印半纏は経営者が従業員に配る羽織りものであり、着用するものの所属や帰属の意思表明などの意味があるとのことで、何とも粋なものだと感じた記憶があります。 日本の伝統的な服飾の起源と変遷を辿りながら、その技術力の高さと繊細な美意識を垣間見ることができました。型染の着物の生産量は減少しているものの、古くからの伝統や技術を守り引き継いでいく姿勢に、建築と照らし合わせて共感しました。伝統の注染で染められた、文化学園服飾博物館オリジナルの糸へんの手ぬぐいが販売されていたのと、手ぬぐいを集めていることもあり、売上貢献のために購入することにしました。 帰り際、受付の方に、先生どうでしたかと声をかけられ(お互いに笑)、勉強させていただいた旨を伝えて研究室に戻りました。本日から8月4日までの開催となっていますので、新宿に予定があり、お時間とご興味のある方は、ぜひ、足を運んでみていただけると幸いです。来館者のほとんどの方が着物を着用されていたのですが、さすが、文化だなあと思いました。 ちなみに、毎年1日だけ、本学は教職員も学生さんもドレスコードが設定される日(今年は7月7日)があります。今年はピンクということで、どうしようか悩んでいます。当日、新宿駅付近にピンクをまとう人がいたら、その方は本学の関係者です。笑 https://museum.bunka.ac.jp/exhibition/exhibition4283/ また、6月17日金曜日から19日までの3日間、本学の文化学園遠藤記念館大ホールにてファッションショーも開催されますので、合わせて、ご興味のある方は、ぜひ、足を運んでみていただけると幸いです。 https://bwu.bunka.ac.jp/info/2022/04/12892