みなさま、2021年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年は大変お世話になりました。 本年、当社は、1月4日から始動しております。 コロナ禍、極めて難しい選択を迫られる世の中となっておりますが、楽しく元気を失わずに、前に向かってしっかりと歩みを進めたいと存じます。 いつも年始に感じておりますが、箱根駅伝のランナーように、何が起こっても、粘り強く、前に進んでいきたいと思っております。東京に来る前から箱根を見ていましたが、都立大に入学後、特に今年は、より真剣にそれを拝見していました。都立大の成績は、予選会参加校49校の中で、一昨年は45位でしたが、何と今年は36位。これでも母校にとっては快挙です。 昨年の4月に独立して建築の再生を設計する事務所を開設し、ウィズコロナの社会になり、ますます、人とのつながりや縁の大切さを身に染みているところです。 仕事のオファや大学での講演のご依頼など、一つ一つ、全てのことがありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。これらの一つ一つのできごとを大切に日々を過ごしていきたいと考えています。 20年間勤めさせていただきました青木茂先生の事務所を独立後、自らの事務所を経営しておりますが、本当に大変なことばかりです。これまでの自らの甘さを痛感しておりますが、それでもなお、自らの判断が最終の意思決定になることや、いろいろな方との新たな出会いなど、ワクワクすることが多く、苦しみながらも楽しく建築しているところです。 今年は、コロナの影響により、地元の福岡に帰省できずに、自宅で各種データと気持ちの整理をおこなっていました。 また、遅ればせながら年末に、後輩の野田恒雄くんが事務局をしている、横浜のバンクアートというところで行われている建築の展示会である「村野藤吾展」に滑り込み、熱量の高い村野事務所の図面を拝見して勉強をさせていただきました。野田くんとも意見交換をして、お互いにエールを送り合いました。頑張っている方々とお会いして、話しができることがこんなにも楽しいことで大切なことだとは、昨年のコロナ前までは思いもよりませんでした。 村野藤吾展が開催されていた建物は、旧横浜生糸検査所の4棟のうち、1棟を再現した建物である新たな美術館「BankART KAIKO」なのですが、そこには旧横浜生糸検査所で使用されていた外壁のスクラッチタイルの遺構も屋内の床に展示される形で残されていて、展示だけではなく、建築も楽しく拝見させていただき、私としては、いろいろな魅力あふれる村野藤吾展でした。建物の残し方や愛着にはいろいろな手法があると感じました。村野藤吾は、私の地元である福岡県北九州の八幡市民会館を設計された偉大な建築家で、その他の建築も含めて、絶対に見に行きたいと思っていた建築の展示でした。横浜のこれらの建物は、階段室の増築の手法など、霞ヶ関にある文科省の建物同様に、前職時代に基本設計で東京に来るまでに少しだけ建築再生事業に携わっていました戸畑図書館(旧戸畑区役所)と似ていると感じました。(私は戸畑で育った、戸畑高校出身です。) コロナ禍、どうぞ、みなさまご自愛くださいませ。 今後とも、引き続き、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。 奥村誠一建築再生設計事務所 代表 奥村 誠一
吉川さん、おめでとうございます!!私としても、誇らしいです。 前職時代に、港区指定有形文化財「旧協働会館」の保存整備の設計監理の担当をさせていただいたのですが、その文化財建物の木工事を施工していただいた、宮大工集団「吉匠建築工藝」の吉川棟梁から連絡があり、12月17日、日本の伝統木造建築物を受け継いでいくための技術がユネスコの無形文化遺産への登録が決まったとのことでした。このことを、みなさまにもお知らせしたく、NHKに報道されたニュースを投稿いたします。 吉川さんは、ハイテク宮大工の棟梁です。(映像に出ている方は、大棟梁の吉川さんのお父さまです。)現場では、設計図における各部の納まりの疑問点などを、吉川さんが作成したBIMと呼ばれる3Dを用いて指摘を受けたりしました。「反りのある入母屋の軒先が納まっていなんだけど、どうしますか、など」汗。設計者が、大工さんから、CGを用いて、図面の不足点を指摘されるなど、なんともお恥ずかしい話です。 大変な現場でしたが、一緒に現場を乗り切った「戦友」です。今では、いろいろな相談にのっていただくなど、親交が深まりました。1月には、私も所属する日本建築学会の各部構法委員会で、講演をしていただくなどの段取りを進めています。 素晴らしい日本の伝統木造技術が、ユネスコに登録されることで今一度見直され、伝統木造が後世に受け継がれていくことを望みます。 https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/92639701.html https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000722.html?fbclid=IwAR1e0VxEEpESWJKKdQLAJ-Bfr1k-rZY5r_As6tfZONOEW0-sXcKAQWtl4vs