大正15年に建設された旧坂本小学校の、解体前の大掃除に参加しました。

12月 28, 2021

 12月26日、入谷の記憶を未来に繋ぐ会が、大正12年の関東大震災復興時の改築小学校として大正15年に建設された復興小学校である旧台東区立坂本小学校の、解体前の大掃除を主催していました。

 旧坂本小学校は、築100年ちかく経過した大正モダン建築であり、地域のシンボルとして、地域の方々に親しまれた建物です。平成8年に廃校になった後も、地域の活動の場として活用されていました。しかし、老朽化のために、2022年3月には解体に着手することが決定しているとのことで、残念ですが、最後のお別れとして、お掃除の会が開かれるとういうことで、最終日に台東区の伴宣久さんと一緒に参加させていただきました。

 2時間のうち、1時間半は雑巾を握りしめつつも、見学を中心に建物を見て廻りました(すみません)。しかし、最後の30分は全力で体育館の舞台プロセニアム袖部分の不要物の除去をおこない、かなり綺麗になったと思います。汗

 建物全体を大橋智子さんにご案内いただき、丁寧な解説をしていただきました。入谷における坂本小学校の位置付け、窓枠周りの特徴的なディテールや体育館横のトイレにある唯一現存する初代の鉄窓、木階段、柱の付け問題、可愛らしい塔屋など、極めて興味深く、説明を聞かせていただきました。大橋さんには、改めて、感謝を申し上げます。屋上からは東京スカイツリーも見え、グランドでは、地域の小学生がサッカーをやっていました。魅力あふれる小学校で、とても、心地の良い風景でした。

 主催者である小林一雄さんは、以前、仕事でご一緒した今村ひろゆきさんとまちづくりや設計をされている方で、ご挨拶をさせていただきましたが、地元愛にあふれている方でした。また、主催者の一員である中村出さんにもお会いし、銭湯を再生して事務所とカフェをされていることなどのお話をしていたところ、昭和23年に坂本小学校を卒業された方のお話をお聞きすることができました。(今度、快哉湯を見学させてください!)ちょうど、昭和21年に卒業された方も参加されており、2つ先輩ですね、といった昔を懐かしむ小さな出会いの場ともなっていました。さらに、以前、別の機会で知り合いとなりました、渡邉尚恵さんも主催者の一員ということで、驚きましたが、人の繋がりを感じた日となりました。

 諸般の事情があるとはいえ、地域に親しまれている貴重な遺産が解体されることは残念ですが、最後まで、見届けたいと思っています。(今更かもしれませんが、何とかなりませんかね。。)

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